浮腫って何?

あなたは浮腫とは

何か知っていますか?

 

「むくんでいる状態」

「循環が悪い状態」

 

一般人であればそれは正解です。

しかし、あなたは医療人になろうとしています。

 

自分が担当している患者さんに同じことを聞かれたときに、

同じように答えたらどうなるでしょうか??

 

あなたは目の前の患者さんに信頼されなくなるでしょう。

 

逆に、浮腫についてしっかり患者さんに説明することができれば、それだけであなたは患者さんにめちゃくちゃ信頼されます。

 

患者さんに信頼されることがいかに大切か。

 

たった1つの「浮腫」という単語を知っているだけでも患者さんから信頼されます。

この先生はしっかり勉強しているんだなと、

話もしやすくなります。

 

 

なので、ここでしっかり浮腫について学んでください!!

 

 

浮腫の定義は

「間質液が組織間隙に過剰に留まった状態」です。

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正常と浮腫

右上の図のように、浮腫とは細胞外液が増えた状態のことを言います。

 

 

これを説明する前にまずは「浸透圧」について説明していきます。

浸透圧とは簡単にいうと組織間のイオンの濃度を統一させようという働きです。

なので濃い液と薄い液があれば、水は濃い方に移動していきます

 

 

では、なぜ細胞外液が増えてしまうのでしょうか?それは大きく4つに分けられます。

 

①心機能が低下している場合

 心機能が低下すると肺に血液が送られにくくなり、体循環が滞りそもそもの水分量が増えてしまう為、細胞外液が増大してしまいます。

 

②細胞外液の濃度が濃い場合(血管内の濃度が薄い場合)

 先ほどの浸透圧の説明の通り、水は濃い方に行ってしまう為細胞外液にどんどん水が流れていきます。

 →これは栄養不足(アルブミン不足)が一番わかりやすい例です。

 

③腎機能が低下している場合

 腎機能が低下していると、体の外に排出する水分量が減少してしまいます。その為、相対的な水分量が増大する為、細胞外液も増大してしまいます。

 

④リンパ管の障害がある場合

 リンパ管は組織外液の余分な水分を回収する機能がありますが、リンパの障害によってこれができなくなる為、これも細胞外に水分が貯留する原因となります。

 

 

以上、4つが浮腫の原因となります。

 

今後、臨床に出てから患者さんをみていくと思いますが、合併症を持っていない人はいないと言えるほど主病名の他に何か障害を持っているかもしれません。

 

 

この4つの浮腫の原因を知っておくことで臨床にでてすぐにでも患者さんの浮腫の原因を考えることができ治療に活かすこともできます。

 

 

試験で浮腫の問題が出たら、解けるように理解することで臨床に出たときに患者さんに信頼され治療法がわかるから感謝されるようになります。

 

 

ぜひ、この内容何度も読んで理解して行ってください。